
抜け殻のボディにパーツを取り付け。






1mmの塩ビ板で背面のカバープレートを製作。CHET ATKINS NASHVILLE MODEL のプレート付きでシリアルから1968年製。ペグはG6120に付いていたもの。ヘッド裏のペグ穴は開け直し。ローズの木台はかなり明るい色だったのでエボニー色のオイルステインで色付け。ピックガード無しの完成重量で3.3kg。






バインディングはあまりに酷いので簡易的に白い部分だけを削ぎ落として張り替えた。TV Jones Brian Setzer SignatureのGoldのリア(6.5K)が入手できたので交換。Classic Plusより抵抗値は若干低いが太く普通のハムバッカーに近い音質。この配線だとフロントピックアップの下で結線しているのでピックアップ交換は非常に楽というメリットがあった。
Gretsch 6120 DCのピックアップの取り付けと配線





配線関係は、オリジナルな模様。おそらく66年製のポット。ピックアップを出て3ウェイのトグルスイッチ(今まで見たことの無い端子レイアウト)からフロント、リアのVolポットへ行く。フロント、リアのVolポット3番同士は接続されて、そこからトーンセレクタに戻ってきて、マスターボリューム、そしてジャックへ出力。途中ポットの接続が並列で実質ポットは250Kに。(実測値は170K)
ヴィンテージ6120の参考になりそうな配線図をいろいろ探して参考にして描いてみた。トーンセレクタも0.1μFと0.047μFと言うかなり大きな数値のものがついているためトーンが大幅にカットされてしまう。以前6122でやったwiringでの小さい数値のがまだ良さそう。しかし現状でも、トーンセレクタさえ使わなければ、このオリジナル配線でもそんなに変な音が出ているわけではない。Super Tronは今までよりかえって良い音がしている感じ。(配線材を新しく替えたせいかもしれない)
フロントはヴィンテージ品のSuper Tron(4K)。配線はベルデン(赤と緑)に交換している。リアはChromeで合わないがこれしかないのでTV Jones Classic Plus(7.9K)。

ミュートのダミーを製作








穴が開いているままだとどうにも良くないのでミュート装置のダミーを製作。レバーはストラップピンを木片に捩じ込んで固定。ミュート部は製作した木片にボルトを通してボトルキャップで裏から固定。
6120や他との比較






ボディ幅は15 1/2インチ。厚み2 1/4インチ(5.715cm)。G6120-59は、ボディ幅16インチ、厚み2.3/4インチ (7cm)。6122より一回り小さい。335よりちょっと幅が狭い。それにしてもバインディングが素晴らしく酷い。

6122のピックガード借りてつけてみたがちょっと細くていまひとつ似合わない。しかしあると弾きやすい。
入手時の状態






ハムバッカー取り付けのためにブレイシング材が削り取られている抜け殻ボディ。ここをまずはどうにかしないとFilter Tronが取り付け出来ない。エスカッションに吊るすユニバーサルマウントでピックアップを取り付けという手段もあるが、ブレーシングを補強しつつ削られた箇所を木材を形に切って場所を作ることに。
配線材はオリジナルがそのまま付いていた。オリジナルの配線材だけはよく売られているので後から購入したのかもしれない。


アーチトップ下のパラレルに配置されたブレーシング。このブレーシング材の裏は角材のままで平らになっている。ここに5mmの合板を先に接着。ここに木片を作って接着。強度はともかくFilter Tronをネジ止めすることが可能に。リアはエスカッションの穴がちょっと1弦側にずれていたので穴は埋めて開け直し。

ネックの元起きは幸い無い。バインディングはここも芸術的にひび割れ、欠損している。

バインディングは全周にわたってこの状態。ボロボロ。セルロイドが高温多湿で加水分解が起きてこうなったと思われる。
弦アース用の線のところには釘が。ストラップピンの穴は大きすぎるのでいったん埋めて開け直し。Bigsby B6用の穴はそのまま使えた。

トラスロッド 8mm。556挿してしばらくしてから試すと回ることを確認出来た。現状真っ直ぐなので問題無し。フレットはとりあえず軽く擦り合わせをしてなんとか使えるレベル。ナットの6弦がやや低すぎて弦落ちしやすい。