Burny BH-70 1977 Japanese Vintage Hummingbird ジャパンヴィンテージ ハミングバード バーニー Fernandes フェルナンデス

1977年頃のFernandes バーニー製では高価なクラスのアコースティックギター。Burnyは、フェルナンデスのGibsonレプリカのブランドネーム。当時このBurnyはカタログでもHAND MADEを謳い相当拘って作ったらしいので、トップはスプルース単板、サイド/バックはマホガニー合板、ネックはマホガニー。スケールは約645mmとオリジナルのGibsonミドルスケールでなくMartin Dとほぼ同じ。BurnyではBD-80 Doveの方と共通にしたのかもしれない。(実際Gibsonでもあったし)それもあって近年のギブソンハミングバードより軽く弾いてもだんぜん良く鳴り、音量も大きくMartinっぽい感じの鳴り。(Martin ドレッドノートは645.2mm 約25.4inch)重さは2.25kg。アコギとしては少しだけ重め。

当時のカタログ仕様… トップ:スプルース単板、サイド:マホガニー、バック:マホガニー、ピック板:高級彫刻 塗込み、ネック:マホガニー、指板:ローズウッド、糸巻:グローバー104C、骨板:牛骨、ナット:牛骨、塗装:木地着色ラッカー仕上げ、カラー:CS。(骨板=サドルと思われる)

当時のBurnyカタログをネットで探して見ると、BJ-80(J-45タイプ)定価80,000円クラスになるとバックも単板に、その上のクラスBJ-130(J200タイプ)になるとサイド、バック両方が単板になっていたうようだ。

ブリッジはハミングバードの特徴のひとつアッパー・ベリーで、通常(とされる)ブリッジを逆に付けた本家と同じ仕様。本家のGibsonでは70年代になると普通のブリッジ取り付け仕様になっている(アッパー・ベリーに対してダウン・ベリーと呼ばれるらしい)。サドルは、アジャスタブルではなくノーマルのサドル。

サウンドホール内部のラベルは、出来ればオレンジラベルを真似して欲しかったが、資料がなかったのか70年代Kalamazoo製作のものを丸パクリしている。(上段右 Gospelのラベル)ほどよく60s、70s Gibson仕様が混ざっている。

ペグはGrover USA 104のPAT. PND. U.S.A刻印のタイプが付いていた。この時期のBurnyではこの104タイプの付いてるギターを何本か見かけたのでオリジナルでこの時期のモデルではGrover 104を付けてたのかも。同年代のGrecoだとGroverタイプの日本製が付いてるのでメーカーの考え方の違いだろう。しかしGroverは好きでは無いので交換するか検討中。

インレイは70年代タイプだとスクエアになるが、BH-70は、Double Parallelogram(ダブル・パラレログラム)タイプ。

トラスロッドカバーも下側が1本ネジのGibsonタイプ。黒の1プライがオリジナル。

Burny BH-70は60年代モデルを手本としてアッパー・ベリーで製作されているが、ネック根元は70年代Gibsonの特徴のひとつのボリュートがある。

serial No. 19779614なのでたぶん1977年製と思われる。

ピックガードは、この個体唯一オリジナルでは無くサイズも小さい。陽焼け跡がある。とりあえず入手が容易なAllparts製に交換。ただし1mm弱と板というよりシートに近く薄く安っぽいので面取り加工をしてから貼り付け。非オリジナルのピックガードは、両面テープ張りの近年ものだったので、幸いMitsuwaのSolventを使って簡単に剥がせた。また貼り替えたくなる可能性もあるのでAllparts製もそのまテープで貼り付け。

塗装も非常に薄く木目に沿って塗装が痩せて来ている感じがとても良い。ネックヒール近辺にストラップピンが無いのも良い。穴も開けた跡も無い。

Hummingbirdのピックガードは右側くらいの大きさがないとそれらしく見えない。

Burny BH-70のペグ交換

BUrny BH-70には、オリジナルのGrover USA 104のPAT. PND. U.S.A刻印のタイプが付いていたがどうしてもノブの形が好きじゃないのでGibson Deluxeタイプに交換していたが、今回はネジ穴位置も同じKlusonで発売している近年もののKluson Deluxe ’60sタイプに交換。

それにしてもGibson Deluxeはボタンはかなり緑色。実物は写真の数倍は緑色。

バーニー BH-70のヘッドのペグ穴はけっこう大きく、通常のコンバージョンブッシュ(外径10mm)のものだとユルユルで使用できなかったのでワイズスタジオ YJBコンバージョンブッシュ(外径10.5mm / 内径6.45mm)を入手。(amazonで似たような入手できるものは中国製の外径10.8mm / 内径6.2mmのコンバージョンブッシュ)

近年もののKluson Deluxeもシャフト径は6.3〜4mmくらい。中国製のクルーソンデラックスに似たものは、6mm程度とやや細くこのコンバージョンブッシュは使えない(こともないけど緩い)。このブッシュはそれなりに重く、Gibson Deluxeが単体で32gに対してKluson Deluxeでは26g。それでもトータル36g軽くなる。

このYJBコンバージョンブッシュ(外径10.5mm)は、Gibson Melody Maker 2007のペグ穴でもちょうどの寸法で使用可能だった。Gibson系も大きめのペグ穴が多いので有効。

Groverのワッシャー跡はやはり目立つ。が組んでしまって弦を張ると遠目ならそんなには目立たない。最近のKluson製は非常に造りも良い。レリック仕様もある。そちらも良く出来ている。まあペグはすぐに曇るので最初綺麗な方が安いし良い。

ナットとワッシャーの無くなったBurny BH-70 ハミングバードのヘッド。